2016年2月1日月曜日

死神の精度

どうもモチキです。

今回ご紹介する本はこちら

『死神の精度』


内容紹介

CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない―そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。一週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断をくだし、翌八日目に死は実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う六つの人生。
※Amazonより引用



この作品、連作短編集となっていて独立したお話がいくつか入ってるんですが、どれもが少し余韻を残したような終わり方なんです。

以前どこかで書いたことがあったかもしれませんが、「この後の展開は読者(視聴者)のみなさまのご想像にお任せします」的な終わり方が凄く苦手です。

物語の主人公がどういう結末を迎えたまでが作者の答えとしてないと、作者が作り上げた主人公がどうなったのか分からないまま終わってしまうじゃないですか。それってどうなったのか考えても僕の想像でしかなくて、客観的な目線で見てきた自分にとっては何ともいえないもやもやが頭の中に残ってしまうんです。

週刊誌で打ち切りになった漫画の最終話レベルのもやもやです。

さてさて、この作品も基本的には余韻を残して終わる物語がほとんどな訳ですが...もやもやしません。むしろ気分が良いぐらいです。

伏線の回収が上手いこともあって何となく想像できるように終わらせくれてるといいますか、タイミングが良いといいますか。

またこの短編集には6つのお話が収録されていますが、そのお話がラブストーリーだったり任侠ものだったり、はたまたミステリーものだったりバラエティーにとんだ内容となっているのが飽きさせずすらすら読ませてくれます。

その話が最終的に少しずつ繋がっているのがまた面白い。

僕がおすすめするのはやっぱりこの余韻です。初めてですよ、この結末が分からない終わり方をしているのにもかかわらず、頭の中はすっきりしていて、いろんな想像をかきたてられるんですけど頭の中はもやもやしていないんです。

この不思議な感覚を是非味わってください!



終わり





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